ペット(動物)と呼ばない、新しい文化へ
動物という日本語は、明治の時代に、英語であるanimalを動物と訳したことから始まった言葉であったことご存知でしたでしょうか?
犬や猫 鳥などの言葉はありましたが、総称する言葉がなかったのですね。
英語のanimalは、ラテン語の
anima=魂から派生した言語です。
いわばanimalは"魂の存在"という意味でしょう。
近代の工業化が進む幕開けにanimal=動物と訳されてしまったことは、ある意味日本人の潜在意識に、大きな影響を与えてしまったと思わざるをえません。
動物福祉=アニマルウェルフェアという言葉が今世界で尊ばれるようになってきました。
"魂の存在".として捉えると、
当たり前のこととして馴染むものですが
動物="うごくもの"という概念を植え付けられ、近代の成長と比例して成長させてきてしまったカタカナ商業ペット文化の日本においては、アニマルウェルフェアの思想はなかなか浸透されず、世界のアニマルウェルフェアランキングで日本は世界最下位の赤いランクであることを知る。
虐待動物のことで、法律や警察と関わる事例のときにも、所有物、財産という言葉が横行され、違和感を覚える時、いつも、この"動物"と翻訳されてしまった弊害を感じてきました。
そんな私たちNPO法人手と手の森は、設立当初から日本語の漢字 "動物"と使うことを、またカタカナの".ペット"という言葉も様々な場面でためらってきました。
それでも長年日本人が多用してきた言葉を変えて行くということは、コミュニケーションの場面でなかなか難しいことも実感しています。
ですが、SDGs時代、多様な価値を認めあうことも尊ばれてきている今、アニマルウェルフェア向上に向けて、一歩前進していくための大切な一歩として、
"動物"という漢字の言葉、カタカナの"ペット"を使わない文化を、このどうぶつ園の街、大雪山の恵に囲まれた自然都市旭川市から発信していきます。
コロナ禍で学んだ人とどうぶつと森の命は一つである=One Healthワンヘルスという概念を心にとめて
家庭どうぶつ
家畜どうぶつ
野生どうぶつ
森の草木も土も
私も
"みんな同じ大切な魂の存在である"
とご一緒に考え、見つめ、感じあいながら、魂の存在との心の交流の素晴らしさ、大切さを、社会の皆様と共有して日本のアニマルウェルフェア向上へのヒカリをご一緒に見つけだして行きたいと思っております。
皆さまとご一緒にヒカリを見つけ出して行きましょう。
ヒカリとは、笑顔であり、やさしい言葉であり、森の木漏れ日や鳥のさえずり、心地よいそよ風であるかもしれません
それは何より
どうぶつの皆さんはそんなヒカリが一番大好きだからです。
NPO法人手と手の森
代表理事 本田リエ